大会準備委員会の企画したInvited Lectureおよびシンポジウムについて,講演者の許可の得られたマテリアルを公開します.

Invited Lecture

Dr. Daniël Lakens (Eindhoven University of Technology)
Towards a reliable and cumulative psychological science
当日資料(PDF)

Recent events have led psychologists to acknowledge that the inherent uncertainty encapsulated in an inductive science is amplified by problematic research practices. In this presentation, I will discuss the challenges our scientific discipline faces to improve the way we work, and provide practical recommendations to facilitate cumulative science based on recent developments in statistics, methods, and open science.

動画

9/22に慶應義塾大学で開催されたLakens氏による講演/ワークショップの資料はこちらから.

準備委員会企画シンポジウム

政治態度や規範の探求をめぐる社会心理学と政治学の対論

(共催:日本選挙学会
河野勝(早稲田大学)・亀田達也(東京大学)
(オーガナイザー:稲増一憲(関西学院大学))

社会心理学と政治学は社会調査や実験などの方法論を共有しており,意思決定や規範など,研究関心が重複する部分も大きい.近年では,社会心理学において注目を集めているJonathan Haidtらの道徳研究がイデオロギーという政治学における中心的な概念のひとつを扱っている.このように方法論や研究対象を共有する社会心理学と政治学であるが,両者の大きな違いとして,ユニヴァーサリズムを志向する社会心理学と時代的な文脈を無視することはできない政治学という対照関係が存在する.今回のシンポジウムにおいては,両者の対照関係を浮き彫りにするとともに,それを乗り越えた学際研究の可能性について考えてみたい.

当日資料(PDF):河野勝先生亀田達也先生
動画:亀田達也先生(河野先生のご講演は動画非公開です)


比較することの意味と意義-社会心理学と比較認知科学の新たな接点を求めて-

Why we compare: Exploring new frontiers for social psychology and comparative cognitive science(共催:日本動物心理学会
菊水健史(麻布大学)・友永雅己(京都大学)・大平英樹(名古屋大学)・増田貴彦(University of Alberta)
(オーガナイザー:石井敬子(神戸大学)・友永雅己(京都大学))

「われわれはどこから来たのか,われわれは何者か,われわれはどこへ行くのか」.この問いに対し,比較認知科学は,ヒトや他のさまざまな動物の認知機能を調べ,それらを比較し,さらには発達による変化をも含めた検討をすることで,その系統発生や個体発生についての興味深い知見を見出してきた.これらの知見は,心の社会性を明らかにしていこうとする学問領域の1つである社会心理学にも多大なインパクトを与えうる.一方で「社会的動物」としてのヒトを想定するならば,その社会性を比較認知科学がどのように扱っていくのかは,重要かつ興味深い問題である.本シンポジウムの狙いは,これらの分野において共通して存在する「比較」に着目し,互いの分野におけるその意味や意義を明らかにしながら,どのような新たな接点が可能なのか,さらにその接点の先にはヒト(人)の本質にかかわるどういった解決すべき課題があるのかについて議論することにある.

動画