会報第212号・広報委員責任編集コンテンツ(5)「拡張版「社会心理学が学べる大学」」に寄せられた情報を,こちらからもご覧いただけます.以下の点について,字数制限のあるリストでは語り尽くせない情報をご提供いただきました.
- 研究室,ゼミの特徴(研究テーマ,学べる内容)
- ゼミ運営で工夫している点とその成功例など
- ゼミ所属を希望する学部生,大学院生に向けてのメッセージ
- 東京大学大学院人文社会系研究科 社会心理学研究室(亀田達也・唐沢かおり・村本由紀子・白岩祐子)
- 広島大学総合科学部・大学院総合科学研究科 社会心理学研究室(坂田桐子・小宮あすか)
- 朝日大学大学院経営学研究科 社会心理学研究室(畦地真太郎)
- 東亜大学芸術学部 ・大学院総合学術研究科 被服心理学研究室(平松隆円)
- 山梨大学大学院総合研究部教育学域 尾見康博研究室(尾見康博)
- 広島修道大学健康科学部心理学科 (2017-) 社会心理学研究室(中西大輔)
- 関西学院大学社会学部・大学院社会学研究科 社会心理学専攻分野(稲増一憲)
- 名古屋大学大学院教育発達科学研究科 五十嵐祐研究室(五十嵐祐)
- 北海学園大学経営学部 社会心理学研究室 古谷ゼミ(古谷嘉一郎)
- 富山大学人文学部心理学コース 黒川光流研究室(黒川光流)
- 同志社大学心理学部 中谷内研究室(中谷内一也)
- 大妻女子大学人間関係学部人間関係学科 社会・臨床心理学専攻(田中 優・堀 洋元・本田 周二・八城 薫)
- 広島大学大学院教育学研究科心理学講座 社会心理学研究室(森永康子・中島健一郎)
- 上智大学総合人間科学部 社会心理学研究室(樋口匡貴)
- 東海学園大学人文学部心理学科 伊藤君男研究室(伊藤君男)
- 帝京大学文学部心理学科 堀田研究室(堀田結孝)
企画主旨
清水裕士(広報委員会)
今年の夏ごろから、広報委員会のWebサイトにて、「社会心理学が学べる大学」というページを設けました。すでに多くの会員の皆様に情報をいただいていて、コンテンツが充実しつつあります。まだまだ募集しておりますので、ぜひご登録ください。
しかし、私自身も登録した時に思ったのですが、100字という制約がとてもつらい!Twitterでの広報も意図しているためこのような制約になっているので仕方ない部分もありますが、せっかくの広報の機会なのにちょっともったいないなと思っていました。
また、私自身が今の大学に赴任して2年目になり、自分のゼミを持つようになって、ゼミ運営どうしようかと悩むことも増えてきました。と、同時に、これから大学に就職していくだろう後輩研究者にとっても「ゼミの運営どうするか」という問題は共通の悩みになるのかなとも思いました。もちろん、ベテランの会員のみなさまにとっても尽きない悩みの種であろうと思います。
そこで、みなさまの大学、研究室をより一般の人に、そしてほかの会員にも知ってもらえるよう、もう少しつっこんだ広報をしようと思いいたりました。というのは表の目的で、実際は広報委員企画を利用して「みんなどうやってゼミ運営しているのか」という情報を集めてやろう!という裏の目的もあったりします。国立大学、私立大学、心理学部がある大学、おひとりで社会心理学を支えておられる先生方など、多様な情報が集まるといいなと思って企画しました。
というわけで本企画は、拡張版「社会心理学が学べる大学」というものになります。コンテンツはすでに社会心理学を学べる大学に登録をされていて、メールアドレスがわかる会員の方にアンケートへのご協力をお願いして集めさせていただきました。ご協力いただいた会員の皆様、ありがとうございました。
そして誤算・・・Webページ掲載へ
以上の企画で進めてきたのですが、私の計算の甘さが出てしまいました。そう、思いのほか皆様アンケートにご協力いただいた上に、熱いゼミ運営魂をぶつけていただいたかいもあって、見事にページ数が(膨大に)超過したのでした。三浦麻子広報委員長からの「これどうすんの」(実際はそんなこと言われていない)的な視線を感じながらワタワタしつつ、これまでの「社会心理学が学べる大学」のWebページからリンクを張らせていただくことで対応することとなりました。PDF会報ならではですね。本当ならば全文を会報に載せてお届けしたかったのですが、申し訳ありませんでした。
様々なゼミ運営方略
いただいたアンケート結果をまとめようと思ったのですが、思った以上に「多種多様な」方針でゼミや研究室が運営されていることがわかりました。学部生をメインに指導している研究室では、社会心理学の楽しさを知ってもらうこと、研究をやり遂げることの達成感を感じてもらうことなど、学生を卒論にうまく「のせて」いくには、というアイディアが多いようです。また、心理系学部の演習や実習などのカリキュラムについて紹介していただいたりしてとても参考になりました。一方、国立大学の院生メインの研究室では、院生をどうやって一流の研究者に育て上げるかについて、考えぬかれた運営が行われているようです。外部のスピーカーを呼ぶ研究会の開催、英語でのミーティング、研究進捗報告会、学生との密な連絡手段など、様々です。
ゼミ運営はどうしても学生のレベルや学部生・院生の比率などによって変わってきます。それぞれの環境に合わせてどう最適化するかについて、みなさまの参考になれば幸いです。