第48回公開シンポジウム

日本社会心理学会2004年度第48回公開シンポジウム「高齢化社会における共生の知恵を探る ―加齢(エイジング)をめぐる社会心理学―」

会期

平成16年10月30(土)午後1時半 – 4時半

会場

岡山大学創立50周年記念館 多目的ホール(岡山市津島中1-1-1)

趣旨

 高齢化が進む社会において、高齢者世代と若年の世代との隔絶が話題に上るようになってきた。高齢者との同居は減り続け、核家族での生活が広まる中で、世の中に高齢者が増えているにもかかわらず、若者との接触が増えているとは言い難い。マスコミでは高齢者の増加が社会問題視され、ネガティブなイメージが強調されがちで、年金受給では社会のお荷物化といった見方すらみられる。高齢者世代が孤立化して、世代間の軋轢が生じていくことは、けっして望ましいことではなかろう。
 では高齢者が他の世代と幸福に共生できる社会的環境とはどのようなもので、それはいかに構築していけばよいのであろうか。今回のシンポジウムでは、この主題に対して社会心理学の視点から接近を試みる。すなわち「対人関係」に関する研究知見を、現代における具体的な知恵へと、発見的に結びつけることを試みる。
 対人的関わりをみていく切り口としては、「個人的―組織集団的」な関わりの軸と、「人為的―自然発生的」な関わりの軸の2軸を想定して、これらが交差する2次元上に各種の世代間交流の試みを位置づけて整理していきたい。

司会

田中宏二(岡山大学教育学部・教授)

提案者(敬称略)

  1. 映像の中に描かれた高齢者と若者の交流 ―映画・アニメに見る理想像と現実―
    藤原武弘(関西学院大学社会学部・教授)
    個人的・人為的
  2. 高齢者から若者への世代間伝承 ―地域のお祭りに見いだされる役割―
    福島明子(作新学院大学人間文化学部・助教授)
    組織集団的・自然発生的
  3. 行政が取り持つ高齢者との地縁 ―子どもと高齢者の統合ケアから見えるもの―
    原 英二(岡山県保健福祉部長寿社会対策課・総括主幹)
    組織集団的・人為的
  4. 高齢者とのおつきあいスキル ―生活の中で見つけるソーシャル・スキル―
    田中共子(岡山学文学部・教授)
    個人的・自然発生的

(指定討論者)

  • 対人関係の視点から「世代間の対立」を読み解く
    諸井克英(同志社女子大学文学部・教授)
  • 高齢者の社会参加の視点から「共生」を読み解く
    小林江里香(東京都老人総合研究所・疫学・福祉・政策研究グループ研究員)