Roskam, I., Aguiar, J., Akgun, E., … Furutani, K., … Kawamoto, T., … Mikolajczak, M. (2021)

Roskam, I., Aguiar, J., Akgun, E., … Furutani, K.(古谷嘉一郎), … Kawamoto, T.(川本大史), … Mikolajczak, M. (2021).
Parental Burnout Around the Globe: a 42-Country Study.
世界の子育てバーンアウト: 42か国調査研究
Affective Science
https://doi.org/10.1007/s42761-020-00028-4

子育てにおいて高レベルのストレスを感じると、親と子の両方に深刻な影響を与える子育て燃え尽き(バーンアウト)症候群になる可能性がある。しかし、親の燃え尽き症候群が文化によって異なるかどうか、また異なる場合、その理由はまだ明らかになっていない。本研究では、42カ国(17,409人の親、71%が母親、Mage = 39.20)における親の燃え尽き症候群の有病率を調べ、国によって親の燃え尽き症候群の有病率が大きく異なることを示した。文化的価値観の分析では、特に個人主義的な文化が親の燃え尽き症候群の有病率と平均値を顕著に高めていることが明らかになった。実際に、個人主義は、国ごとの経済的不平等や、子どもの数や年齢、子どもと過ごす時間など、これまでに検討されている個人特性や家族の特性よりも、親の燃え尽きに大きな影響を与えている。これらの結果は、欧米諸国の文化的価値観が、親に高いレベルのストレスを与えている可能性を示唆している。